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2008年5月 8日 (木)

焦点への集中力

舞台の上演中やカメラが回っている間に
俳優が話を進めていく集中力。
いわいる「たどり」。意識の流れ。
台詞は段取りの波となり次々と現れて消えていく。

台本や演出の意図等周りからの風を意識は受け
リアリティを求めて無意識の力を借りる。
意識がでっち上げる話に無意識は正直な想像をし
感情が流れそれを意識が見守る。

レコードは回り針が引っかき音楽が奏でられていく様に
何を意識するか感じるかの針から演技が生じる。
この作業こそが味わうことの出来る作品の一部分だ。
この集中こそが俳優力の最重要素ではないだろうか。
もしかして俳優ってレコード針?

舞台では公演が始まると「初めてその話を知った観客の目」
というたどりが出現する。
それが今までの稽古で作ってたモノと違っていた場合
違和感となり、テンポを乱し、台詞も飛んだりする。
修正は頻繁に上演毎に限りなく続く。
映像では俳優が用意して来たたどり以外には頼るべきは無い。
そのたどりは現場で相手役にさらされ、セットに驚き
監督に試され、撮り順に惑わされ、カメラショットサイズに…

神聖な本番で意識が迷って演技を邪魔しないように。
レコードの溝に針を落としたらソファに座って楽しもう。
溝を深く彫っておくこと。
つまり俳優は現場に深く彫った心を持って行くわけだ。
レコード盤なんだな俳優の心って。

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